台湾人を採用すべき5つの理由【台湾人の性格や強みを解説】

アジア随一の親日国と言われる台湾。日本政府観光局の調査によると、訪日者数は2019年に過去最高の489万602人を記録しました。これは中国、韓国に次ぐ観光客数ですが、人口比率当たりの数は台湾の方が多くなります。 また、日本とは歴史的にも結びつきが強く、昨今では日本文化やサブカルチャーが若者の間で流行るなど活発な交流が見られます。特にアニメやドラマは大人気で、テレビでは日本専門チャンネルが存在し、大手テレビ局「緯來電視網」による日本専門チャンネル「緯來電視」や、日本のバラエティ番組が充実しているチャンネル「國興衛視」などが人気です。 そんな台湾ですが、採用という側面から考えると、一般的に言われている台湾人の性格や国民性は、日本で働きやすいだろうと考えられます。今回は、日本企業での台湾人材の採用をおすすめしたい5つの理由を、台湾人の性格や強みの視点からお伝えします。


台湾人採用をおすすめする理由は、以下の5つがあげられます。


1、親日家が多い
2、フレンドリーな性格
3、仕事を処理するスピードが早い
4、ハードウェア・ソフトウェア人材をはじめとする、エンジニア教育が盛ん
5、日本語を話せる人が多い


この背景について、一つひとつご説明していきます。


1、親日家が多い

台湾は、アジアの中でも特に親日家が多い国です。日本統治時代には、台湾の近代化を支援すべく、日本によって法制度や上下水道、道路、鉄道、電気、通信などをはじめとするインフラ整備などが進められました。

また、教育面でも大きな影響を与え、統治直後は総人口の0.5~0.6%だった台湾の学齢児童の就学率は、1943年頃には70%超にまで達しました。そして、終戦時には識字率が92.5%に登り、後に台湾が経済発展をする基礎となったのです。

統治時代の建築物も数多く残されており、当時の代表的建造物であった現在の総統府、台湾総督府は日本によって建築されたものです。文化的にも日本と共通する点が残っており、台湾に親日家が多いのはこういった統治下の影響が強いと言えるでしょう。


2、フレンドリーな性格

基本的に、台湾人にはおしゃべり好きで明るく、フレンドリーな人が多いと言われています。また、温暖な気候も関係してか、大らかだと評されることも。こういった性格の人がいれば、職場内は明るい雰囲気になるでしょうし、円滑なコミュニケーションが期待できます。


3、 仕事を処理するスピードが早い

物事の決断に時間をかけず、即断即決をする国民性があるため、仕事の処理も優先順位をつけて効率よく処理する人が多いです。この背景には、ビジネスにおいて「過程」よりも「結果」を重視する文化があります。ただ、ゴールを目指して素早く行動を起こすあまり、最終成果が予定していたものと多少異なっていたり細部に目が行き届いていなかったりすることもあります。

こういった特性を上司が理解していれば、結果を素早く出すことが期待できるでしょう。また、スタートアップ企業などのスピード感を求められる仕事環境では能力を発揮できる可能性が高いです。


4、ハードウェア・ソフトウェア人材をはじめとする、エンジニア教育が盛ん

台湾は1980年代から大学でエンジニア教育に取り組んできた歴史があります。その背景には、パソコンなどのハードウェア製品の受託生産を台湾が強みとしてきたことが挙げられます。しかし、昨今は安価な中国に製造拠点が移ってきたことから、台湾政府は海外からの投資を拡大させるためにAI人材の育成を強化するようになりました。

モントリオールに本拠を置くソフトウェア企業「Element AI」の創業者兼CEOであるJ.F. Gagneによると、AIの新規プロジェクトを担うことができるエンジニアの数は、世界中にまだ約2万2000人しかいません。

台湾では、2019年に公立学校にAIの教材が導入され、行政院(内閣)の蘇貞昌院長(首相)は、「AIの研究開発に従事する人材を毎年1万人育成する」と発言しました。こういった台湾のAI教育やデジタル教育の普及に注目したのが、グーグルやフェイスブックなどの巨大IT企業です。

グーグルは台湾に新オフィスの設立や大量採用を予定し、アジアでの重要な開発拠点となることが予想されます。AI人材をはじめとするエンジニアが多い台湾は、エンジニア不足が叫ばれる日本においても貴重な戦力となるでしょう。


5、日本語を話せる人が多い

台湾人には日本語に堪能な人材が多いことも特徴のひとつです。台湾において、日本語は英語に次いで学習者の多い外国語であり、2018年度日本語教育機関調査によると最も学習者が多いのは高等教育機関で7万433人。次に多いのが中等教育機関における日本語学習者で、5万4551人です。

高等教育機関153校(教育統計2018年教育部)では、約90%に当たる139校が日本語科目を開講しています(国際交流基金2018年度日本語教育機関調査)。台湾では身近な言語のひとつとして日本語が親しまれているため、日本で働きたいと考えている台湾人には、すでに日本語をある程度話せる人が多く、社内でもコミュニケーションに困ることはあまりないと考えられます。


以上、台湾人を採用すべき理由を5つあげました。

個人差はもちろんありますが、国民性として考えると、他国と比較して日本の会社文化に馴染みやすい人材が多い国であると言えます。

ぜひ、台湾人材の採用を検討してみてはいかがでしょうか。



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